松の内の期間 に対する認識は地方によって様々です。
同じ地域に住んでいる人でも、出身地が違えば松の内に対する認識も違う可能性があります。
では、なぜ松の内が地域によってちがうのでしょうか?
松の内の意味や由来を知っていれば、子供に聞かれた時にわかりやすく教えてあげることができると思います。
松の内が関東は1月7日まで、関西は1月15日までということは、なんとなくわかっていますが実は400年近く前のある出来事が関わっていたんですね。
松の内とは?期間はいつからいつまで?
松の内とは正月の門松を飾っておく期間のことを言います。
門松やしめ縄、鏡餅などの正月飾りは年神様を迎え入れるための目印(依り代/よりしろ)の意味があります。
松の内の期間は年神様がいらっしゃるので、これらの正月飾りは松の内が明けてから外します。
また、松の内の期間は地域によって異なりますので、正月飾りを外す時期も変わってきます。
松の内の期間ですが、始まりは12月13日です。
12月13日以降ならお正月飾りを飾ってもよいのですが松の内が明ける日には地域によって異なります。
関東・・・1月7日(大正月/おおしょうがつ)まで
関西・・・1月15日(小正月/こしょうがつ)まで
また、新年の挨拶を交わすのも松の内の期間中までです。
松の内の期間が関東と関西で違う理由
松の内の期間が関東と関西で違う理由は「鏡開きの日」が変更されたためと言われています。
鏡開きは元々1月15日の松の内が明けた後の20日に行われていました。
しかし、3代将軍の徳川家光が慶安4年(1651年)4月20日に亡くなったため、月命日の20日を忌日(きにち)として避け、鏡開きの日を1月20日から11日に行うことになりました。
松の内の間は鏡餅に年神様が宿っているといわれているので、11日に鏡開きを行うために松の内を大正月の1月7日に変更しました。
しかし、江戸から遠く離れた関西にはこのことが伝わらずに関東と関西の松の内の違いが生じました。
松の内明けの正月飾りの処分の仕方
松の内が明けたら正月飾りを外しますがその処分はどうすればいいのでしょうか?
1月15日の小正月には全国の神社で「とんど焼き」「左義長(さぎちょう)」と呼ばれる火祭りが行われます。
ここで、お正月飾りの「門松」「しめ飾り」や「書初め」などを集め燃やします。
これにはお正月にいらっしゃった年神様をお見送りする意味があり、燃やした後の灰を持ち帰って家の周りに撒くと1年の厄除けになるといわれています。
また、書初めを燃やすと書道の腕が上がるといわれています。
正月飾りは松の内の間、神様が宿る神聖なものですので粗末に扱わないようにしましょう。
まとめ
松の内の期間は地域によって例外も多いのですが基本的に以下のようになります。
- 関東・・・1月7日(大正月/おおしょうがつ)まで
- 関西・・・1月15日(小正月/こしょうがつ)まで
松の内が地域によって違うのには約400年前の徳川将軍の命日と関係があったのは驚きですね。
また、伝達スピードが遅い時代の名残というのも面白いですね。
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