海苔やパスタ、おかきなどの食品を湿気から守るのに欠かせない乾燥剤。
半透明の粒上の「シリカゲル」と「生石灰」の2種類がありますが復活再生できるのはシリカゲルだけです。
今回はシリカゲルの再生方法とフライパンや電子レンジで復活させるときの注意点をお伝えいたします。
シリカゲルの再生方法
おかきや海苔などの湿気に弱い食品には必ず入っている乾燥剤。
乾燥剤には
- シリカゲル
- 生石灰
の2種類があり再生できるのはシリカゲルだけです。
生石灰は吸湿することで消石灰へと科学的に変化するので再生ができません。
対してシリカゲルは細孔(小さい穴)に水分を吸着して周囲を乾燥状態にして食品などを湿気から守っているんですね。
以上の理由でシリカゲルは物理的に吸着した水分を蒸発させることで再生が可能なのです。
また、シリカゲルにはA型とB型の2種類があるのでそれぞれの再生方法もお伝えしますね。
シリカゲルA型の再生方法
シリカゲルA型は日常生活でよく目にする食品を乾燥させるために使われている乾燥剤です。
A型の特徴として低湿度環境の吸湿力に優れていて、食品以外にも医薬品の防湿にも使われています。
シリカゲルには青い粒が混ざっていますがあの青い粒は「インジケーター」といってシリカゲルがどれだけ水分を吸ったかの目安になるものです。
インジケーターがピンク色になれば吸湿力が弱ってきた証拠ですので再生させなければなりません。
再生方法としては吸着した水分を蒸発させるために150度以上の温度で加熱する必要があります。
一般家庭で再生する方法としてフライパンや電子レンジで加熱することで吸湿力が復活します。
加熱するとインジケーターがピンク色から青色になったら再生できた証拠です。
シリカゲルB型の再生方法
シリカゲルB型は建物の調湿資材(床材、壁材など)やピアノ用の調湿剤など環境を一定の湿度に保ちたいときに利用されます。
身近なものでは寝具の除湿シートに使われています。
A型に比べて2倍以上の吸湿力があり高湿度状態で効力を発揮するのが特徴です。
反対に低湿度状態では水分を放出するので湿度コントロールに適しています。
シリカゲルB型の再生方法は加熱する必要はなく、天日干しをすることで吸湿力が戻ります。
シリカゲルの再生回数の目安や寿命は?
水分と一緒に空気中の汚れ、油分なども吸着して徐々に汚れていくので繰り返し使っていると除湿力は弱くなっていきます。
水分を飛ばすときに焦げたりすると除湿力も弱くなります。
シリカゲルの再生回数や寿命には特別な基準はなく除湿力が無くなってきたと判断した時に新しいものに交換することをおすすめします。
シリカゲルの再生を電子レンジでする時の注意点は?
加熱する出力や時間はシリカゲルの量にもよります。
食品に入っている10g程度のシリカゲルで目安として「500Wで1分30秒~2分」ぐらい加熱してインジケーターの色が青色になったかどうかで判断します。
コツとして一気に再生させようとするのではなく様子を見ながら数回に分けて加熱したほうが安全なのでおすすめです。
また、シリカゲルはが入っている袋が「不織布(ふしょくふ)」の場合はそのままレンジでチンできます。
シリカゲルが「ビニール(フィルム)」に入っている場合はフィルムが溶けてしまう可能性があるので中身を出して耐熱皿の上に乗せて加熱するようにしましょう。
この時、深いお椀のような器ではなくお皿に薄く広げて置くようにしましょう。
いずれにしてもレンジで加熱している間は安全のため目を離さずに加熱時間を調整しましょう。
また、加熱後のシリカゲルは熱くなっているので1~2分待ってから取り出すようにしてください。
取り出した後にインジケーターの色が青色になっていない場合は再度様子を見ながら加熱してみましょう。
再生できたシリカゲルは「お茶パック」に入れて使うと良いですよ。
シリカゲルの再生をフライパンでする時の注意点は?
大量のシリカゲルを再生させるときはフライパンを使って炒るように加熱するほうがおすすめです。
シリカゲルをフライパンで加熱する時は、シリカゲルを袋から出して中身だけ加熱します。
また、フライパンの油汚れをきれいに落としてから加熱してください。
汚れたフライパンで加熱するとシリカゲルの細孔に汚れが入り込み吸湿力が低くなってしまいます。
フライパンで炒るコツは
- 弱火で
- ヘラなどで混ぜながら
温めるようにしましょう。
シリカゲルを焦がすと吸湿力に問題が生じるのでそこは気を付けて加熱してください。
加熱後は熱くなっているのでレンジでチンした時と同じようにフライパン全体を冷ましてからさわるようにしましょう。
再生したシリカゲルはお茶パックに小分けして使うか、粒のまま密封容器に入れて使うときにお茶パックに必要な分だけ小分けして使うと良いですよ。
まとめ
乾燥剤には
- 再生できるシリカゲル
- 再生できない生石灰
の2種類があります。
シリカゲルにも
- 低湿度状態に強いA型シリカゲル(食品や医薬品など)
- 調湿効果のあるB型シリカゲル(建材や寝具、ピアノの調質剤など)
の2種類があります。
A型は加熱することで再生でき、B型は天日干しで再生可能です。
A型を加熱する時はレンジや火を使うので安全に注意して目を離さないようにしましょう。
石灰乾燥剤について、詳しくは下記をご覧ください
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