どこの家にも必ず発生する「茶色い小さい虫」はシバンムシという食品を食べる害虫です。
1匹2匹ならティッシュでつまんで駆除できますが、大量発生したら発生源を調べて本格的に駆除する必要があります。
主な発生源は食品の多いキッチンを中心に家の至る所に可能性があります。
では
- 具体的な発生源
- 発生源の特定の仕方
- 特定できた時の駆除方法
を順番に見ていきましょう。
シバンムシの発生源はどこ?
シバンムシは人間の生活に必要な身の回りの物
- 食品
- 紙
- 畳
- 木材
- 動物繊維の衣類
など、あらゆるものを発生源とする害虫です。
具体的に発生源となりうるものは以下のようなものです。
食品では
- 穀粉(白玉粉・小麦粉・上新粉)
- 乾物(海苔・干し椎茸・昆布・鰹節・ゴマ)
- 乾麺(素麺・蕎麦・ラーメン・うどん・パスタなど)
- 香辛料(カレーパウダー・唐辛子)
- 菓子(クッキー・スナック菓子)
- インスタント飲料(コーヒー・ココア)
など、台所にストックしている乾燥食品はほとんどのものが発生源になります。
また、
- ペットフード、金魚の餌
- 漢方の生薬
- ドライフラワー
- 植物標本
- 木材
- 書籍
など、家中がシバンムシの餌場と言っても過言ではありません。
参考までにシバンムシの特徴についてご紹介します。
茶色いゴマみたいな虫「シバンムシ」とは?
シバンムシは漢字で「死番虫(しばんむし)」英語で「Death Watch Beetle(死の時計の甲虫)」と書きます。
名前の由来はシバンムシの習性からきています。
シバンムシは頭部を柱にぶつけて雌雄間で交信する習性があります。
その時の「カチカチ」という音がどこからともなく聞こえてきて、姿は見えない・・・。
そんな様子から「死神の死の秒読みの音=死の番人=シバンムシ」と呼ぶようになったと言われています。
シバンムシは世界では約2000種類、日本では62種が記録されていますが、実際は150種ほど存在するといわれています。
中でも日本の一般家庭で貯蔵食品を食害するシバンムシは
- ジンサンシバンムシ(人参死番虫)・・・朝鮮人参を食害することから。
- タバコシバンムシ(煙草死番虫)・・・煙草の葉を食害することから。
この2種類です。
見た目の違いはほとんどないので見分けにくいのですが
- ジンサンシバンムシ・・・タバコシバンムシと比較してやや細長い。木材や書籍を加害する。「畳」は加害しない。
- タバコシバンムシ・・・タバコの葉を食べるので葉巻タバコに卵が巻き込まれてそこから発生することも。「畳」を食害するのはタバコシバンムシ。
以上のような違いが種類特定の判断基準のひとつになります。
シバンムシの発生源を特定する方法
さて、このようにシバンムシは食品から紙、畳、木材などあらゆるところが発生源の可能性を秘めているので何処から湧いてきたのか特定することが先決です。
シバンムシの発生源を特定するには「フェロモントラップ」を使います。
トラップを発生源と推測できる場所(部屋)に仕掛けます。
これを数カ所でテストして一番多くシバンムシがかかった場所(部屋)が発生源の可能性が高いです。
「フェロモントラップ」は開封から約1か月間効果が持続しますのでシバンムシがかからなかったら次の場所で試してみてください。
それと「フェロモントラップ」を仕掛けるときに気を付ける事は部屋の窓は閉め切ってください。
少しでも窓が開いてると外からシバンムシが入ってきて効果の測定ができなくなりますので。
フェロモントラップは「タバコシバンムシ用」と「ジンサンシバンムシ用」があるのでどちらか特定できていない場合は両方で試してください。
「フェロモントラップ」は場所の特定には効果的ですが、部屋中のシバンムシを駆除するには至りません。
部屋が特定できたら
- 「くん煙剤」で駆除
- その後、きれいに清掃
するなどして地道に対策する必要があります。
シバンムシの駆除方法
シバンムシの発生源が特定できたらその部屋を集中的に対策します。
まずは食べこぼしなどがないようにキレイに清掃します。
また、開封済みの食品はガラス瓶やプラスチック容器に入れて密封します。
万が一繁殖しても容器の中だけで済むので処理が簡単です。
1匹、2匹なら見つけ次第、ティッシュでつまんで簡単に処理できますが、そこそこの数がいたらスプレー式の殺虫剤で駆除します。
また、部屋中で見かけるようになった場合は「くん煙剤」で部屋中を殺虫処理します。
「バルサンいや~な虫」はシバンムシ駆除に対応していますので近所の薬局やホームセンターで買うことができます。
「くん煙剤」を使うときは食品は避難させておくので、くん煙処理が済んでから被害にあっている食品がないか一つずつチェックします。
被害食品が見つかったら破棄してその周辺をきれいに清掃します。
まとめ
発生源は家中の至る所にあります。
ですのでシバンムシをできるだけ呼び寄せないようにするには、日ごろからきれいに清掃するように心掛けておくのが一番です。
特に台所の食品は密封容器に入れてシバンムシが容易に侵入できないように対策をします。
シバンムシのアゴは見かけによらず強靭でビニール袋や紙の箱ぐらいは簡単に食いちぎります。
食品を保存する時はガラス容器やプラスチック容器などに保管することである程度、発生を抑えることができます。
仮に容器の中の食品に元々潜んでいて、そこから繁殖しても被害を容器の中だけに抑えることができ容器ごと捨てればOKです。
コメント